長男が20歳の誕生日をむかえ、1週間もたたないうちに、
日本年金機構から国民年金のお知らせが郵送されてきました。
(住民票をうつしていないので、実家に届きました。)
大学生でも20歳になると、国民年金の加入者になるんですね!
学生の場合、学生納付特例制度という国民年金保険料の納付が猶予される制度があります。いずれ払わないといけないのなら、親が代わりに立替えるという選択もありますが、わが家は、学費と仕送りでいっぱいいっぱいです。ということで、学生納付特例制度の手続きをしました。
この記事は、未成年のお子さんがいらっしゃる方、学生納付特例制度について知りたい方に読んでいただけたら幸いです。
まずは、簡単に
国民年金について
令和4年1月発表によると、
令和5年度の国民年金保険料は、
月額 16,520円。
ということは、年間約20万円です。
日本年金機構のホームページより
日本国内にお住まいの20歳以上60歳未満のすべての方に、国民年金への加入が法律で義務付けられています(国民皆年金)。
若いときに公的年金制度に加入して、保険料を納め続けることで、次のような場合に、年金を受け取ることができます。
年をとったとき(老齢基礎年金)
病気やケガで障害が残ったとき(障害基礎年金)
家族の働き手が亡くなったとき(遺族基礎年金)
引用元:https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/index.html
国民年金は老後だけでなく、加入者が事故や病気で障害が残った場合は「障害基礎年金」が支給され、死亡したときは、その遺族に「遺族基礎年金」が支給されます。
また、国民年金や厚生年金などの保険料は所得税などの税金を計算するときに「控除」されます。 ※控除額が多いほど、税金が少なくなります。
将来的に、年金ってなくなるかもと言われますが、やはり、万が一という時のために、税金は払っておきましょう!
学生納付特例制度とは
学生の場合、申請すれば、在学中の保険料の納付が猶予される制度です。
(本人の所得について一定の条件があります。)
気を付けなくてはいけないことは、免除ではなく、あくまでも猶予だということ。
猶予ということは、いずれ払わなければならないということです。
払わなければ、何らかのデメリットはあります。
メリット
学生納付特例の申請をしておけば、その期間は受給資格期間に含まれます。もし、申請後に、病気や事故で障害を負ったり死亡したとしても、障害基礎年金をうけることができます。
デメリット
保険料を全額納付した場合と比べて将来受け取る年金額が少なくなります。
(満額の老齢年金を受け取るためには、40年の保険料納付済期間が必要。)
そのため、
老齢基礎年金の受給額を満額受け取るために、
保険料をさかのぼって納めることができる「追納制度」があります。
- 10年以内であれば、後から保険料を納めることができます。
- 追納保険料は、社会保険料控除により、所得税・住民税が軽減されます。
- 注意する点として、保険料の納付猶予を受けた期間の翌年度から起算して、3年度目以降に保険料を追納する場合には、その当時の保険料額に追納加算額が上乗せされます。
※ただ、追納は、強制ではありません!
どれくらい少なくなるの?
浪人せずに大学に進学した場合、未納期間は20歳から22歳までの2年間(24か月)となり、480か月(40年間)のうちの24ヶ月となります。65歳時点で受け取れる年金額は以下のとおりです。
令和4年度年金受給額:78万900円×((480-24)/480)=74万1855円
つまり、20歳から大学卒業までの年齢1年ごとに約2万円の減額となる換算です。
ということは、もし、2年間浪人し20歳で大学に入学し、4年間学生納付猶予制度を受けて追納しなかった場合は、78万900円×((480-48)/480)=70万2810円が受給額となります。
引用元:大学4年間の年金を追納していない…将来の受給額はいくら減る?(ファイナンシャルフィールド) - Yahoo!ニュース
20歳からの2年間、学生納付特例制度を利用して追納しないでいると、満額より約4万円減の74万円が生涯つづきます。この場合、約40万円(年間約20万円×2年分)の追納保険料を支払うと、生涯、満額受け取れます。10年以上、年金を受給するのなら、追納した方がお得ですね。逆に、追納しないのならば、長く生きれば生きるほど、損をするということになります。何歳まで生きるのかは誰にも分かりませんが、追納しておけば、老後の備えが増えますし、後で後悔することはないでしょう。
学生納付特例制度の手続き
手続きは、とても簡単でした。「国民年金のお知らせ」に同封されていた国民年金保険料学生納付特例申請書に必要事項を記入し、学生証のコピーを同封の封筒に入れて、郵送しただけです。分からないことがあれば、年金事務所等に直接電話してみてくださいね。
申請後、しばらくして、国民年金保険料学生納付特例申請承認通知書が郵送されてきました。
※承認期間は、年度ごとになるので、毎年の申請が必要です。
まとめ
国民年金のお知らせは、住民票のある住所に届きます。住民票を異動した大学生の方、大学生のお子さんをお持ちの保護者の方は、20歳の誕生日が近づいたら郵便物に注意していてくださいね。
それから、20歳になって「国民年金のお知らせ」が送られてきたら、くれぐれも、何も手続きせずに放置するのはやめましょう。学生で払えない場合でも、学生納付特例制度の手続きさえしていれば、万が一のときに障害基礎年金を受け取れます。
うちは、あまり先のことを考えずに、学生納付特例制度の手続きをしました。学生は免除されるのかと勘違いしていたくらいです。いずれ払うのならば、親が立替えるという方法もありますし、各ご家庭でよく検討してみてくださいね。
追記:
年度末の3月に、「国民年金保険料・学生納付特殊申請について」という封書が送られてきました。昨年に引き続き、猶予をうけたいという方は、再度、申請が必要になります。
今年度も昨年と同じ学校等に在学する方は、同封の申請書(ハガキ)に必要事項を記入して、ハガキを郵送すればOKです。
在学する学校等に変更がある人は、変更に関する詳細について、確認が必要になります。住民票のある地区の役所か年金事務所に申請の手続きをしてくださいね。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。